地域政策への市民参加について
地域政策への市民参加を考える場合、対象となる「市民」を3通りに分けることで、参加のしくみを上手に組み立てられると当社では考えています。3通りとは「地域コミュニティーの住民」「テーマコミュニティーの参加者」「外部専門家としての環境NGO」を意味します。
地域コミュニティーの住民
集落・町内会・大字といった単位は、自治体政策の基本単位といっていいでしょう。大規模自治体や都市化の進んだ自治体では地域の一体感が希薄になる一般的傾向があるとはいえ、大都市でも地域コミュニティー活動に立脚した政策事例があります。
自治体合併進むにつれて、各地区の特性に応じた「自治」機能を発揮するために、地域コミュニティーの自律的活動の重要性は今後高くなるのではないでしょうか。そのような地域活動を支えるのが、地域コミュニティー住民による「参加のしくみ」になるはずです。
テーマコミュニティーの参加者
当社が主な対象としている「エネルギー」「地球環境」といった分野では、住民の間でも関心の高い人・積極的に関与しようとする方とそうでない方の開き
が、どうしても大きくなってしまいます。そこで、とくに関心の高い方を集め、行政のパートナーとして自律的に活動していただくことが重要になります。
NPO法人を設立し、推進力の核として活動していただくケースが今後増えてくることでしょう。
このように、特定のテーマに強い関心を持つ市民の集まりを、当社では「テーマコミュニティー」と呼んでいます。
テーマコミュニティーの参加者は、必ずしも自治体住民だけとは限りません。たとえば森林保全のボランティア活動を行う市民グループがあった場合、現地市
町村以外からも参加者が集まってくることが多いでしょう。テーマコミュニティーを通じた市民参加を導入する場合、市町村民以外の参加者も同様に尊重するこ
とが大切です。
外部専門家としての環境NGO
エネルギー政策や地球環境問題対策のようなグローバルな政策課題においては、市民参加についても、地域内の市民だけでなく、グローバルに活動する環境NGOの協力を得ることも考慮する必要があります。
これまで、外部専門家というと学識経験者や政府機関に依頼するのが一般的でしたが、人類益・地球益といった観点で考える場合には環境NGOの参加を求め
ることが、世界的潮流となっており、2002年8月のヨハネスブルグサミット(持続可能な開発に関する世界首脳会議)では、日本政府代表団の中にもNGO
代表者が加わることになっています。
自治体が政策を立案し運用してゆく過程においても、外部専門家としてNGOの支援を受けることで、広く市民社会の視点を導入し、住民の参加を促進するとともに、NGOならではの視点から斬新な政策・計画立案が可能になります。